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【危険】海馬がぶっ壊れる悪習慣5選【改善策もあります】

【危険】海馬がぶっ壊れる悪習慣5選【改善策もあります】

こんにちは、souです。

勉強に終わりはないと思っているので、社会人になっても毎日何かしらの勉強をしています。

さて、先日に下記のようなツイートをしました。

「歳をとると記憶力が落ちる」なんて言われますが、これは上記のような習慣があるからです。

歳をとっても10代の脳と同じ働きができるように、海馬を壊さないように気をつけましょう。

海馬とは?

海馬とは?

まず初めに、海馬の説明からします。
詳しい説明に関しては、【必見】海馬を鍛える4つの方法【今日からできます】でしているので、ここでは簡単な説明に留めます。

海馬とは記憶力に関係する脳の部位で、情報を短期記憶として保存し、長期記憶にしたい情報を大脳に送り込む役割を担っています。

そんな海馬の主な働きは、「記憶を一時保管する」や「記憶の重要度を振り分ける」の2つです。

海馬の機能が低下してしまうと、新しいことを覚えたり、昔のことを思い出したりするのが難しくなってしまいます。
なので、海馬を刺激し、活性化させていく必要があります。

海馬がぶっ壊れる悪習慣5選

海馬がぶっ壊れる悪習慣5選2

そんな海馬がぶっ壊れる悪習慣は、次の5つです。

①慢性的なストレス
②ジャンクフード
③運動しない
④お酒
⑤夜食

1つずつ見ていきましょう。

①慢性的なストレス

慢性的なストレスがあると、炎症やストレスホルモンが増加します。
これが、海馬に悪影響を及ぼすと言われています。

イギリスで行われた研究では、49人の精神疾患患者と30人の健康な人を対象に、「ストレスと海馬の働きの関係性」について調べています。
具体的な調査内容は、次の通りです。

調査内容
①BDNF(脳由来神経栄養因子)
②インターロイキン−6(炎症や免疫に関わる物質)
③TNF−α(腫瘍壊死因子)
④海馬体積をMRIスキャン

少し難しい単語ばかりですが、脳とストレスについて調べたと思って頂ければ大丈夫です。

研究の結果、次のようなことが分かっています。

・精神病持ちは、BDNF遺伝子発現の減少が見られた
・精神病持ちは、インターロイキン6やTNF−αの増加を示した
・精神病持ちは、ストレス値が有意に高かった
・日中のストレスホルモンやBDNFレベルは、左の海馬体積と関係していた

これは、炎症の増加やストレスホルモンの増加とともにBDNFが減少し、左海馬の体積の萎縮に関係していたことが原因とされています。

この他にも、「中年期に繰り返しストレスを感じた女性は、認知症のリスクが大幅に上がる」という研究もあるので、慢性的なストレスが脳に悪影響を及ぼすことは間違いなさそうです。

②ジャンクフード

ジャンクフードが体に悪いのは、なんとなく理解できますよね。
実は、体だけではなく脳にも悪いと言われています。

マッコーリー大学の実験が、20歳から23歳の学生110人を対象にした実験があります。
被験者は、日常的に野菜やフルーツが多い健康的な食事をしている人たちです。

その上で、次の2つのグループに分けて、どのような違いが出るのかを調べています。

グループ分け
①ジャンクフードの食事を続ける
②いつもの食事を続ける

さらに、定期的に脳機能のテストなども行い、学生たちにどんな違いが確認されたのかを見ています。
結果は、次の通りです。

・ジャンクフードの量を増やしたグループは、「もう満腹だ!」と感じていても、ついスナックやチョコレートに手が出がちだった
・ジャンクフードの量が増えるほど、記憶力テストでも悪い結果が出た

通常、海馬がジャンクフードの記憶を抑制し、食欲を減退させてくれます。
しかし、ジャンクフードを食べることで海馬が崩壊し、さらにジャンクフードを食べたくなるのです。いわゆる、負のループですね。

過去の動画でも解説しましたが、飽和脂肪酸の多い食事は脳の活動を悪くするので、食べないほうが良いのは間違いないですね。

参考動画
食べるな、危険!頭が悪くなる食べ物3選

メモ
ちなみに、この実験で使用されたジャンクフードとは、「トーストサンド」「ベルギーワッフル」「人気のファストフードチェーンのデザート」などです。
食べがちなものが多いので、気をつけないといけませんね!

souさん

③運動しない

運動が海馬を鍛える方法の1つだということは、【必見】海馬を鍛える4つの方法【今日からできます】でも書いた通りです。
では、どのくらい運動をしないと海馬に悪影響が出るのでしょうか?

その答えは、メリーランド大学が行った実験にあります。
この実験では、持久力トレーニング歴が15年以上の50歳以上の方を対象に、10日間だけ運動をしないように指示しています。

もともと週に60kmほど走っていたので、かなりキツいオーダーですね。

その結果、次の変化が現れています。

・脳の8つのエリアで血流が激減
・特に、海馬の血のめぐりが悪くなった(海馬は記憶と学習に重要なエリア)
・デフォルト・モード・ネットワークも機能が低下した(全体的な脳の活動を統括するエリア)

エクササイズをやめると脳の血流がすべてが悪くなるわけではなく、記憶や思考力に関するエリアが優先的にダメージを受けるみたいですね。

デフォルトモードネットワーク(DMN)は、ボーッとしている時に活性化されるエリアで、創造性などに関わっています。

このデフォルトモードネットワークの切り替えが上手く機能しなくなると、認知症になりやすいとも言われています。

週に2〜3回で良いので、体を動かす習慣は身につけておきたいですね。

④お酒

「お酒は適量なら体に良い!」なんて言われますが、実際はどうなのでしょうか?

オックスフォード大学が、ホワイト・ホールⅡ研究(1985年からイギリスで行われている健康調査)から、550人分のデータを分析したものがあります。

この研究では、「週にどれだけ酒を飲んでるか?」を30年にわたってチェックした上で、全員の脳サイズや認知機能がどうなったのかを比べています。

研究の際に分けられた飲酒量が、下記の通りです。(※全て酒量です)

グループ分け
・節制グループ:週に1ユニット以下
・軽飲グループ:週に1〜7ユニット
・適度グループ:女性は週に14ユニット以下、男性は週に21ユニット以下
・危険グループ:女性は週に14ユニット以上、男性は週に21ユニット以上

このデータと全員の認知テスト&脳スキャンの結果を比べてところ、次のような結果が出ています。

・女性は週6.4ユニット、男性は週11.5ユニットまでなら安全
・ただし、節制グループに比べると、酒量が増えるごとに脳が縮む確率は高まる
・週の酒量が30ユニットを超えると、海馬が縮む確率は5倍になる
・適度グループでも、海馬が縮む確率は3倍になる(※ただし女性は安全性が高い)

最初の問いに答えるなら、『適量でも脳には悪影響を及ぼす』ですね。

大人になってお酒を飲みたくなる時もあると思いますが、毎日飲むのはオススメできません。

⑤夜食

夜食が体に良くないのも、なんとなく理解できますよね。

今回紹介するのはマウスの実験なので、人間を対象にした実験よりは信頼性が少し劣ります。
とはいえ、マウスと人間の脳は似ているので、頭において損はないですね。

この実験では、マウスたちに次のような順序でエサを与える時間をズラしています。

実験手順
①6時間の感覚で定期的にエサを与え続ける
②食事のパターンが体に染み込んだところで大幅にエサの時間を変更する
③いつも寝ている時間を食事タイムにする

その後に記憶力をテストを行ったところ、夜食を食べたマウスたちに次のような変化が見られています。

・記憶したことを思い出すのに時間がかかった
・新しいことが覚えられなくなった
・長期記憶が大幅に減少していた

不規則な食事は脳の海馬の働きを下げるようで、結果として記憶全体にダメージが出てしまっています。

試験期間などで夜更かしをする機会があるかもしれませんが、そういった時も夜食だけは避けたほうが良いですね。

注意
夜更かし自体も良くないので、あらかじめ計画を立てて、夜更かししないようにしましょう。

海馬を鍛える方法

海馬を鍛える方法

最後に、海馬を鍛える方法について紹介します。

①運動する
②ストレスを溜めない
③よく眠る
④鼻呼吸をする

ほとんど海馬がぶっ壊れる悪習慣と反対ですね。

海馬を鍛える具体的な方法については、先日の記事である【必見】海馬を鍛える4つの方法【今日からできます】が参考になります。

【必見】海馬を鍛える4つの方法【今日からできます】 【必見】海馬を鍛える4つの方法【今日からできます】

海馬を壊さないように、今回紹介した悪習慣に気をつけてくださいね。

では、また。

参考文献
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4082665/
https://sro.sussex.ac.uk/id/eprint/89619/
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnagi.2016.00184/full
https://www.bmj.com/content/357/bmj.j2353
https://elifesciences.org/articles/09460

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