こんにちは、受験革命ラボのsouです。
今回は、シカゴ大学の研究結果などをもとに「中高生がかかりやすいバイアス4選」を紹介していきます。
これにかかっているせいで、学校生活が上手くいかなかったり、成績が思うように上がらなかったりと、日常生活に悪影響を及ぼします。
本記事では、特に中高生がかかりやすいバイアスを厳選したので、ぜひ参考にしてください。
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目次
バイアスとは?
まずバイアスについてですが、バイアスとは「認知心理学や社会心理学で使われる観察者効果のこと」です。
ザックリいうと「先入観や偏見のこと」ですね。
私のYouTubeでは科学的根拠に基づいた勉強法を発信していますが、科学の世界ではバイアスがあるかないかで結果が大きく左右されるため、バイアスの存在は無視できません。
さらに、このバイアスには厄介なところがあり、それが「脳の奥底に埋め込まれいて、簡単には対策しづらい」という点です。
「今このバイアスにかかっている」と理解するためには、まずどんなバイアスがあるのかを知る必要があるのです。
中高生がかかりやすいバイアス4選
結論、中高生がかかりやすいバイアスは次の4つです。
②ネガティブバイアス
③スマイルシーキングバイアス
④真実隠蔽バイアス
それぞれのバイアスについて見ていきましょう。
①リア充バイアス
リア充バイアスとは、「他の人たちは自分よりも豊かで楽しい生活を送っているに違いない」と思い込んでしまう現象のことで、多くの研究機関でこの存在が確認されています。
コーネル大学が3,293人の男女を対象にした研究を見てみましょう。
この研究では、次のような方法で調査をしています。
②被験者の友人に話を聞きに行き、「あなたは普段どんな暮らしをしていますか?」と尋ねる
その結果、ほぼ全ての被験者は「友人は自分よりも充実した暮らしをしている」と答えたそうです。
これにはネット文化の発達が関係していると言われています。
本来は「近所の人」や「会社の同僚」との比較でしたが、今は不特定多数の人との比較になり、これが不幸を生む原因にもなったわけですね。
実際に、カリフォルニア大学ギャラップ社が定期的にやってるSNS調査のデータを使った論文によると、次のことが分かっています。
・SNSの対人コミュニケーションは全体的な幸福度を下げる
もう少し細かいデータを見てみると、「SNSでのコミュニケーションが多い人ほど、1年以内にメンタルヘルスを損なう可能性が高く、人生の満足度、メンタルヘルス、体調のすべてが低下する傾向がある」ということが分かっています。
まとめると、SNSの使いすぎは不幸を招くのでネットとはある程度距離を置き、友人や隣人のリアルな暮らしを観察するようにしましょう。
②ネガティブバイアス
道を歩けば鳥のふんが頭に落ち、気になるお店に行けば閉まっていて、学校ではいつも嫌いな人の横の席になる…
こう聞くと、「その人、とても運が悪そうだな…」と思ってしまいますよね?
まる君
ですが、これは単なる偶然ではなく、運が悪い人には特有のメカニズムがあることが中国科学院の実験によって分かっています。
この実験ではプロのタクシードライバーを集めて、「安全運転が多いグループ」と「交通事故が多いグループ」に分けた上で、3つの写真を見せて反応スピードを確かめています。
②泣き叫ぶ子供などのネガティブな写真
③町の風景などのニュートラルな写真
すると、交通事故が多いグループはネガティブな写真に強く反応する傾向が見られたのです。
常にマイナス思考の人は、実際にネガティブなことが起こる確率が高くなるので、物事が上手くいかない時は「今、ネガティブバイアスにかかっていないかな?」と自分に問いかけてみましょう。
③スマイルシーキングバイアス
いきなり実験内容から紹介します。
シカゴ大学が357人の男女を集めて、「次の2つの商品から好きな人へ渡すプレゼントを選んでください」とお願いしています。
②人間工学に基づいて作られた機能的なマグカップ
結果を見てみると、多くの被験者は①の名前入りマグカップを選んで、「こっちのほうが相手が喜んでくれそう」と回答したんですね。
まる君
souさん
ただし、重要なのはここからです。
実際にプレゼントを渡してみたところ、プレゼント自体は喜んでもらえたのですが、「できれば機能的なマグカップが欲しかった」と答えたそうです。
すごい嫌な感じになりますが、過去の研究によると、プレゼントは『お金』が一番ハズレがないそうです。
「お金を渡すのは流石に抵抗ある」という方は、レストランの招待券や遊園地のチケットなど、体験につながるものをあげるようにしてください。
④真実隠蔽バイアス
あなたは初対面の人に、これまでの人生であまり話したくないようなことをスッと伝えることができますか?
まる君
「伝えられる!」という方は、おそらく10人に1人くらいだと思います。
「自分の考えを言ったら引かれそうだから辞めとこう」とか「気まずくなりそうだからこの話は言わないでおこう」といった風に、危険度が高い情報を隠すのは自然な行為です。
しかしこれ、心理学的には大間違いなんです。
実は、自分の考えや気持ちは全て正直に伝えたほうが良いんですね。
シカゴ大学が約150人の男女を対象にした実験があります。
この実験では3つのグループに分けた上で、3日間特定のコミュニティで過ごしてもらっています。
②親切な会話を心がけるグループ
③自分の会話や行動を意識しながらコミュニケーションをとるグループ
そして、実験が終わったあと被験者に「会話をどのくらい楽しめたか」や「関係がどのように変化したか」を聞いています。
その結果、①のグループでは「当初の予想とは裏腹に他のグループよりも親密度が増した」「何ら人間関係の悪化は起きずむしろ相手との関係が深まった」という傾向が見られています。
イギリスのことわざに「一生幸せでいたいなら、正直でいること」という一文がありますが、これはバイアスの観点からも見ても正しいことなんですね。
ここでいう正直とは、あえて相手の嫌なことをバンバン言うことではありません。
あくまでも、自分の考えや意見と矛盾しないような発言を心がけて下さい。
バイアスにかからないために大切なこと
「本記事を読んで、バイアスについて初めて知りました」という方も少なくないと思います。
バイアスの存在を理解しているかどうかだけで、日常生活に差が出るほど大切なものです。
そんなバイアスにかからないためにはバイアスの存在を理解し、定期的に自分に問いかけるのが最も効果的です。
アウトプットして定着させるためにも、友達に今回紹介したバイアスの存在を教えてあげてください。
また、メンタリストDaiGoさんの突破力という本では、今回紹介したバイアス以外についても紹介されているので、興味がある方はぜひ読んでみてください。
では、また。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29189037/
https://academic.oup.com/aje/article/185/3/203/2915143
https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/0956797618761373
https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2910067
https://amzn.to/3iiV9pX
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